神秘数108の秘密

マーラーと呼ばれる東洋の数珠は、なぜいつも108つの数珠玉からできているのでしょうか?数珠が108つの玉からできているのは、ヒンドゥー教に限らず、仏教、シーク教、ジャイナ教などのインドを起源とするすべての宗教に共通しています。たとえばマントラを伝授されるとすると、毎日15分間唱えるようにと言われるのではなく、毎日108回以上唱えるようにといわれるはずです。なぜなのでしょうか?たとえば日本の禅寺では、年の変わり目に108回鐘を鳴らします(除夜の鐘)。明らかにこの108という数字には重要な意味がありそうです。しかしなぜ100などのような切れのよい数字ではなく、108なのでしょうか?

古代ヴェーダの聖仙たちは数学者としても有名です。事実、わたしたちが使用している数字を発明したのも彼らでした。そして108は、あらゆるものを表す数字として使われてきました。その理由は、次のとおりです。

  1. 数字の9はすべてを表します。108の数字の和は9になります(1+0+8 = 9)。おもしろいことに、9になにを掛けても9になります。たとえば1×9= 9です。2×9=18からは、1+8=9が導き出せます。285×9=2565からは、2+5+6+5=18、さらに1+8=9となります。8543×9=76887ですが、7+6+8+8+7=36、3+6=9です。9は万物、すなわち神を表します。神になにを掛けても、神になります。なぜなら神とは存在するものすべてだからです。
  2. 9つの惑星が12の星座を通過することにより、すべてが表されます。9  x 12 = 108
  3. 27のナクシャトラは、地・水・火・風の4つの要素、東西南北4つの方角に広がっています。これも、すべてを表しています。27 x 4 = 108
  4. 3の3乗は27(3x3x3)です。1^1×2^2×3^3 = 1x4x27 = 108となります。なぜなら、1は1次元、2は2次元、3は3次元の現実を表しています。それらを掛け合わせることによりすべてが表されます。
  5. 太陽の直径は地球の直径の108倍です(誤差は数マイル)。
  6. 古代の教典によれば、宇宙は108つのエレメントからできているとされています。化学の元素周期表も108つの元素で構成されています。